腸、どうでしょう?

17歳でクローン病を発症。今までの体調や心境の変化や経験した治療について書き残していきます。

クローン病とのあゆみ 大学院生時代

 

”ノロ”われまして・・・

院生としてスタートを切った私ですが

どうもうまくいきませんでした。

まずは少しずつ使用していない肛門から

液がよく出るようになり

またもや痔瘻になってしまったので

6月末頃にシートン手術を受けることになりました。

この手術はどのようなものかというと

痔管にシートンと呼ばれるゴムを通して縛ることで

痔管と肛門括約筋を切開する手術になります。

手術は局所麻酔で日帰りが可能です。

手術中下半身の感覚が全くない状態で

手術が行われ、私は目がぱっちりなので

何か変な気分でした(^_^;)

無事手術も終わり、研究に戻りましたが

9月の中頃にストーマから水分が大量放出して

脱水症状になり全身つってひどい状態になり

この時は3日間ですが点滴のために通院しました。

便培養検査ではノロウイルスと診断されました。

そんな思いをしてしばらくするとまたもや

12月にまた同じ症状に見舞われます。

この時も点滴で通院しました。

前回と同様に便培養の検査をしましたが

ノロウイルスの結果しか出ませんでした。

年が明けて1月末ごろに

またもやノロウイルスになりました。

いろいろその時の状況を考察した結果

ヒュミラの4本投与が原因のようです。

ノロウイルスが落ち着いた後

ヒュミラを今までだと4本で再スタートとなりますが

それを1本で始めることになりました。

それが功を奏したのか

以後ノロウイルスになることはありませんでした。

 

お引越しのようです

ノロウイルスはもう発症しなくなって安心しましたが

またもや別問題が発生します。

夏に皮膚のただれなどがあったりして

苦労するものの乗り越えてきたわけですが

ストーマの真下のパウチが貼りついている部分に

白いおできができたのを皮切りに

その白い部分がつぶれてくぼみとなり

皮膚が溶けてしまったかのように大きい穴になりました。

最初は少し痛かったぐらいだったのが

大きい穴になった頃には

痛点が露出しているせいなのか

ちょっと触れるだけで鋭い痛みが走るようになり

この位置でこのままで

ストーマの生活をするのは難しいとの判断になり

ストーマの”引っ越し”をすることになりました。

カンタンに言うとストーマの

引っ越しはストーマの位置を変えることで

この時の私は右側にありましたが

それを左側に移動することになり

大きくえぐれた皮膚と手術でできた

元ストーマの痕の皮膚を再生させることになります。

それと合わせて肛門抜去つまり

肛門完を全に閉じる手術をすることになりました。

肛門抜去をすることで肛門周囲のガンのリスクを

なくすことができるためです。

当たり前ですが永久ストーマになります。

手術自体は全身麻酔で行われて

初めてストーマを造設した時と同様でした。

手術後はやはり麻酔のだるさや傷の痛みを覚えますが

前回ほど気分は悪くありませんでした。

左側に移動したストーマが正常なのと

傷が回復傾向にあることを確認して退院しました。

治りきっていないストーマ痕は家でお風呂に入る度に

きれいに洗い、出た後は皮膚の再生を促す薬をつけて

ガーゼで保護して治療しました。

皮膚が完全に再生するまでに

2~3か月ほど時間が要しました。

 

学生最後です

この後は傷の治療などは大変でしたが

お尻から汁が出たりストーマ周囲のトラブルはなく

M2として研究に励みました。

研究室の他のメンバーよりも研究に費やす時間は

とても短くなってしまいましたが

大失敗で終わりましたが学会で発表することができ

病気に悩まされた割には学業に注力できたこと思います。

 

一方で研究の合間を縫って、説明会や面接に行き、

実は就活も密かに行っておりました。

ストーマになったことで障害者と認定されていて

そのハンディキャップをアドバンテージとして

活用しない手はないので障害者採用で5社ほど受け

最終的に1社から内定をもらうことができました

 

大学院生時代にもいろいろありましたが

2月始めには修論発表を終え、研究内容の引き継ぎ作業をした後は

学生最後の長期休みを満喫しました。